2020-01-02

カイロ比較

寒い季節に入り、外出時にカイロを持ちたくなる。色々な種類のカイロを比較し、コストの点でどれが良いか考えてみる。

使い捨てカイロ

鉄を袋の中で徐々に参加させることで発熱する。

まとめ買いすれば、1個あたり20円くらい。

電気カイロ

リチウムイオン電池に充電しておき、内蔵のヒーターにより発熱する。 ラインナップが豊富だが、 今回は7800mAhで3000円のものを比較に取り上げる。

蓄えられるエネルギーは、

7800mAh × 3.6V = 28Wh
ジュールになおすと、
28Wh × 3600s/h = 101kJ
になる。 というわけで、充電1回あたりの電気代は0.03円になる。

リチウムイオン電池は、高温で使用するとあまり寿命が持たないという点も考慮するべきで、例えば1シーズン4ヶ月毎日使用し、2年間こわれないとすると、240回使用できることになる。 本体価格3000円の場合は、1回あたりのコストは

3000円 / 240 = 12.5円
になる。

スイッチがついており使用したいときだけ発熱できる。

オイル充填式カイロ

ベンジン (ナフサ、ガソリンとも呼ばれる) を白金触媒により酸化させることで発熱する。酸化反応を開始するために最初だけ火で加熱させるが、使用中に炎が出ているわけではない。 白金カイロminiを例に比較する。持続時間12時間で他のカイロと比較しやすいので。

燃料は500ml入が640円くらいで販売されているので、1回あたり12.5ml使用する場合の1回あたりのコストは、

640円/500ml × 12.5ml = 16円
となる。 火口は1シーズン毎に取り替えが推奨されている。742円で販売されており、4ヶ月毎日 (120日) 使用すると仮定し、
742円 / 120 = 6.2円
が1回あたり火口のコストになる。 本体は何年でも使用できるようなので、1回あたりコストには含めない。合計で、22円/回になる。

ガソリンの比重が0.737g/ml、発熱量が47kJ/gなので、熱量は

12.5ml × 0.737g/ml × 47kJ/g = 433kJ
である。

なお、白金カイロstandard (miniの2倍) は使い捨てカイロの13倍の熱量とのことなので、使い捨てカイロの熱量は60-70kJであろうと考える。

燃料を使用するので、健康上・安全上の注意が必要である。燃料を飲まない、吸わない、火気の無い場所で保管・給油する。
いちど発熱が始まると、燃料を使い切るまで発熱し続ける。電気カイロのようにon/offを繰り返すような使い方 (通勤・通学の行きと帰りだけ使用するなど) には不便かもしれない。

比較

コスト、熱量など、表にまとめる。

熱量の点ではオイル充填式カイロが最も高い。この比較では白金カイロminiだが、standardは2倍になる。また、コスト1円あたりの熱量で比べても、オイル充填式カイロの方が良い。

使い捨てカイロ 電気カイロ オイル充填式カイロ
時間12h12h12h
1回あたりコスト20円13円22円
本体価格n/a3000円2400円
質量40g250g70g
1回あたり熱量60-70kJ100kJ433kJ
熱量/コスト3.3kJ/円8.0kJ/円19kJ/円

使用シナリオ

使用するシナリオを想定し、どのカイロが良いか考えてみる。

通勤・通学

朝・夕方に1時間づつなど、断続的な使用であれば、電気カイロが良いだろう。使用するときだけonにすれば良い。 初期費用は使い捨てカイロより高いが、上記の例では150回使用すれば使い捨てカイロと同じコストになる。

レジャーなど

もし継続的にカイロを使用する必要が無いのであれば、使い捨てカイロが良いだろう。

外の仕事

外で働くなど長時間にわたってカイロを使用したいのであれば、オイル充填式カイロが良いと思う。 いちど発熱が始まると燃料を使い切るまで発熱し続ける。途中で止めるわけにはいかない。
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